まず初めに模写を三つに分けて考えます
模写
いわゆる一般的に言われている模写のことで見たままをそのまま描き写すことです
好きな作家と同じ絵を描きたいとか、トレーニングとしてではない模写として区別するためにあえて分けました
模写トレーニング
模写と同じですが、自分のスキルアップが目的なため普通の模写とは考え方が変わります
模写を絵のスキルアップの目的として考えた場合には
好きな絵を模写するだけでは効率が悪くなる可能性があるために
具体的な理由を今回のブログで書いていきます
もう一つは
実践模写
私の造語でそのまま描き写すのではなく模写素材を参考にして自分の絵に落とし込む事
模写トレーニングを行い上での最終目的がこれです
この実践模写スキルを身につければ
どのような個性的な絵であっても
自分の絵として落とし込む事が出来るようになるので
絵を描く上でのスピード効率が格段に上がります
模写トレーニングを行う上で参考にすると効果的な素材というのをご紹介します
結論から先に言うと
参考にすると効果的な素材
- 実物
- 写真
- フィギュア
- デッサンが整ってる絵
これらの共通しているところは正確な形になっているものです
模写トレーニングは物の形を手に覚えこませることが目的なので
形が正確ではないものは参考にはしない方がいいのです
参考にしない方がよい素材
- 癖のある(味のある)絵描きの絵は参考にしない方が無難です
初心者の人でよくありがちなのは
絵の上達させるために好きな絵を模写してみましょうと言われて
好きな絵描きさんを模写するという行為は
絵を描く上でのモチベーションを上げるには良いでしょう
しかし絵を上達させたい目的で模写する場合
個性的な絵はやめておいた方が無難です
なぜならば
その絵描きさんのクセを手が覚えてしまうと
劣化コピーになってしまうからです
何故劣化コピーになるのかというと
その作家さんのクセというものは
絵のバランス感覚と言う基礎があって
そのうえに味としてついている物なのです
その基礎がない状態の初心者がうわべだけの手癖の部分を
真似たとしても劣化コピーにしかならないと言うことなのです
私はあの絵師と同じ絵が描きたいと言うのなら止めませんが
絵で生きて行くのならば、基礎の土台を固めたうえで
絵に自分の味を加える方が良いと思うのです
なるべくなら自分の絵が確立できるまでは
無難な写真や実物の模写でトレーニングした方が
後々都合がよくなってきます、急がば回れなのです
どうしても写真や実物ではなく絵を模写したいというのなら
なるべくデッサンが整った絵を選びましょう
模写素材として漫画素材よりもアニメの原画素材がいい理由
個性の強さが前面に出て来る漫画よりも
アニメの原画素材はたくさんのアニメーターが描きやすいように
線が整理されているので、バランスが物凄くいいのです
いい意味でキャラの個性を壊さずに絵の個性が消されているのです
これは作画監督の特殊スキルといって良いですね~凄いです!!
なので作画監督が描いた原画素材でないと
作画がとけてる場合があるので注意しましょう
バランスが崩れても味が合って良いのは
圧倒的な個性、時代の流行り、作者の知名度などがあって
はじめて成り立つのです
流行り知名度に関係なく長く万人に受け入れられるような上手く見える絵とは
個性的な絵ではなくバランスが整ってる絵なのです
身につけるスキルはあくまで絵の個性ではなく
バランス感覚なんです
まとめ
写真や実物ばかり模写するのは面白くないと思うかもしれません
模写トレーニングはあくまで、絵のバランス感覚を身につけるものと割り切る事も大事です
模写と模写トレーニングは別ものとして考えて下さい
絵のバランス感覚さえ身につければ
どんな個性的な絵を模写しても自分の絵に変換できるようになりますから
そうなったときに身につく実践模写は、確固たる職(スキル)となるのです
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